自然と共に暮らす大らかな家

Michiko JUTO Michiko JUTO
HINO, 武藤圭太郎建築設計事務所 武藤圭太郎建築設計事務所 Casas modernas: Ideas, diseños y decoración Concreto
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日本は自然災害の多い国ですが人々は昔から自然と共に生きてきました。ご紹介するプロジェクトは土砂災害危険区域に計画されたもので危険と隣り合わせでありますが、同時に周辺の素晴らしい自然環境を享受できる立地にあります。自然と共存するべく対策を盛り込んだアイデアによって快適な住まいができあがりました。

RCと木造が織り成すダイナミックな佇まい

背後に山、目の前には公園が広がる魅力的な場所にある敷地にKEITARO MUTO ARCHITECTSが手がけたこの住宅は、土砂災害に備えて1階から2階の途中までRC造、その上に木造を重ねた混構造で構成されています。緩やかな坂道より高い位置に配置されたコンクリートとガラス、そして軽やかな木の素材が織り成すダイナミックな佇まいがひと際目立ちます。

周辺環境と馴染むデザイン

1階は片持ち梁によるピロティに駐車スペースと玄関ポーチを配置し、崖から公園へランドスケープが繋がるように解放しています。耐久性に優れたRCならではの安定感や経年変化によって風合いを楽しめる表情が、自然を身近に感じながら暮らす家を作り出しています。クールな印象のコンクリート素材に合わせた木製の温かみのある玄関ドアが優しく出迎えてくれます。

コントラストのある内部空間

こちらは左手の玄関から続くホールです。コンクリート及び同色で塗装した壁や建具が統一感を感じさせる室内が広がり、頭上に広がる木造の天井とは対照的でありながら見事に調和しています。華奢なスチール製の手摺を組み合わせたコンクリートのクリーンな造形美と重厚感がたまらないですよね。

ワンルームタイプの大らかな住空間

内部は水廻りやクローゼット等以外は基本的にワンルームになっており、床の高さの変化によって様々な居場所を作り出しています。水平に連続する開口を両方の長手方向に設け、 緑の風景を存分に取り入れた 開放感溢れる住空間が気持ち良さそうですよね。手前はキッチン、そしてダイニングと続きます。窓側には家族みんなで使えるワークスペースを配置。「大らかな三角屋根と段差で構成されるワンルーム型の住まい」でも床の高さを利用して緩やかな領域を作り出しています。是非ご覧くださいね。

段差が作り出す領域

こちらはリビング。階段を上がると子ども部屋です。ざっくりと割り当てたゾーンは段差や間仕切りで緩やかに区切られつつ、共有する大屋根が全体を一体にまとめています。家族の程よい距離感や関係性などをさりげなく導いてくれるような空間構成とデザインが魅力的な住まいです。

籠もり感と開放感を持ち合わせたタタミの空間

こちらはタタミの空間です。腰壁の向こうは半階下がったリビング。奥に広がる連続窓が浮遊感を作り出し、開放的でありながらも同時に籠もり感を感じさせる不思議な空間です。ダイナミックな木造の天井が1階のRC造とのコントラストを生み出し、様々な表情と雰囲気を感じられる変化に富んだ住まいです。

シンプルでスタイリッシュなインテリア

温かみのある北欧風の家具や照明にもこだわったインテリアが目をひきます。キッチンはオープンタイプですがグレーに塗装した面材で立ち壁をつくり、手元を隠して極力生活感を排除。背後には壁と一体化した収納をたっぷり設けているので全てをここに収めてしまえば、ご覧のとおりすっきり。

ざっくりした間取りが大らかに暮す秘訣

こちらはなんとキッチンの後ろに配置した主寝室。 大らかなワンルーム型の空間をざっくりと区切っただけのシンプルな間取りですが、床の高さに変化を持たせることで領域を生み出し、程よいプライバシーを確保しつつ心地良い距離感を作り出しています。周囲の恵まれた自然にによって大らかさが引き出され、のびのびとしたライフスタイルが生まれそうな住まいですよね。

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