洞窟をイメージした住まい「caverna」

Michi Koba Michi Koba
caverna, 筒井紀博空間工房/KIHAKU tsutsui TOPOS studio 筒井紀博空間工房/KIHAKU tsutsui TOPOS studio Garajes y galpones
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「caverna」とはイタリア語で洞窟の意。今回ご紹介するのはその重厚感ある空間がもたらす安心感、内部に差し込む印象的な光、反響する音や硬質な手触りなど、洞窟の持つ特徴をイメージしてつくられたこちらの住まい。筒井紀博空間工房によって手掛けられたこちらの住まいはスキップフロアとこの住宅を建てるのきっかけともなった愛車のフェラーリが印象的なモダンな空間となっています。では詳しく見て行きましょう。

​モダンでモニュメンタルな外観

敷地は東京の高級住宅街の一角にあります。前面道路が広く、車2台が容易に停められる接道幅を持つ敷地です。こちらの家づくりのきっかけはクライアントの愛車であるフェラーリの購入でした。この愛車に見合った駐車場を欲したことが家づくりにつながったとか。その愛車のためのビルドインガレージが1階に設置されています。ガレージの開口および同じ幅で設けられた2階の開口がモダンでモニュメンタルなコンクリート外壁にアクセントを添えています。夕景ではこの開口やその他のスリットから漏れる光が洞窟から漏れる光をイメージさせ、とても印象的です。

​スキップフロアの空間構成

ガレージ横にはホビースペースが配置されています。また2階のリビングからも愛車を見下ろすことができるようにスキップフロアの構成が採用されました。スキップフロアは空間を縦に活用するのに有効なだけでなく、このように様々な視線の交差を生み出すのにも有効的です。限られた空間の中でも、様々な角度から思いもよらない風景に出会うことができます。

高低差でゾーニング

こちらがリビングスペースの様子です。それぞれの空間は壁で仕切られておらず光、風そして視線を通します。それらの空間が高低差でゆるやかにゾーニングされています。

​大きな窓のあるダイニングキッチン

リビングから数段上がった場所にあるダイニングキッチン。大きな窓から光が差し込み、また眺望も楽しむことができます。洞窟の壁のような硬質なイメージを持つコンクリート壁とフラットでシャープな印象の階段、モダンな家具がマッチしたスタイリッシュな空間となっています。

​露天風呂のように開放感あるバスルーム

最上階にはプライバシーの保たれた屋外空間とそれに隣接するバスルームが設置されています。テラスに面する面は全面ガラスで窓を開け放てば、露天風呂のような開放感ある入浴時間を楽しむことができます。インテリアは、他のスペース同様シャープでモダンながら、暗い色味を取り入れることで落ち着いたリラックスできる空間を作り上げています。

​ドライエリアのある地下室

地下にはドライエリアから夜空を仰いだ様子です。ドライエリアは地下室を持つ建築物の外壁を囲むように掘り下げられた空間のことで、これを設けることで光や風が入り、地下室の環境が改善されます。その植栽豊かなドライエリアに面して寝室が配置され、プライバシーの保たれた、半屋外空間のような空間となっています。周囲を囲まれつつも外を感じることができる、この空間もどこか洞窟を彷彿とさせますね。

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