長野の大自然を上手に活かす家づくり6ヶ条

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
善光寺平を望む家, 伊東亮一建築設計事務所 伊東亮一建築設計事務所 Salas modernas
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長野は全国でも珍しい海に面していない県ですが、その分日本アルプスを中心とした山の大自然に溢れている地域であります。その魅力的な大自然は、この地域が人気の移住先になっている理由でもありますし、また、多くの方が別荘・セカンドハウスをこの地に建てる大きな一因にもなっています。そこで今回は、そうした長野の大自然を上手に活かす家づくりの6ヶ条を紹介していきたいと思います。

自然素材を取り入れた家づくり

長野の大自然が生み出す綺麗な空気を家の中でも感じることができるために、自然素材を積極的に取り入れてみて下さい。せっかくの澄んだ空気を新建材が発する化学物質で汚していては意味がありません。自然素材である無垢材や漆喰などを住まいにどんどん使っていきましょう。自然素材は健康的な室内環境を生み出してくれるだけでなく、調湿効果や断熱性・保温性も期待できる素材もありますので、適材適所で上手に色々な自然素材を用いてみて下さい。

長野の自然の風景を室内に取り入れる

長野の大自然あるいは美しい風景が敷地から眺められる場合は、その風景を室内に取り入れる家づくりをしていきましょう。計画の早い段階から、敷地の中で最も綺麗な風景が見える位置を把握し、そこにリビングを配置するようなプランを考えてみて下さい。そして、その空間に大開口を設ければ、外の風景が気持ちいいほど目の前に広がっていきます。さらに、こちらの伊東亮一建築設計事務所が手掛けた住まいのように大開口の外にテラスを設ければ、大自然や風景の中でくつろいでいるような自然との一体感が感じられるでしょう。

風や光が感じられる家

都会では味わえないような自然に溢れた環境にある住まいであれば、是非家の中にいながらでも心地良い風や気持ちよく降り注ぐ光が感じられる住まいにしていきましょう。せっかく贅沢な自然環境にいながら、都会の建物が密集する場所に建つ薄暗くジメジメとした家のように計画していてはあまりにも勿体ないです。先程のように大きな開口を設けたり、吹き抜けやトップライト、高窓なども取り入れて、住まいの採光性や通気性を上げていきましょう。

開口部から入る熱もコントロール

上で述べたように、自然が家の中に入ってくるような家づくりをしていくということは、同時に熱の出入りもより大きくなります。特に窓などの開口部から最も熱が出入りしやすくなりますので、窓ガラスやサッシは断熱・気密性能の高いものを選んだり、庇や軒などを用いて直射日光を遮断することも大切です。庇については、「庇で暮らしをより快適で豊かに!その特徴と知っておきたい5つのこと」も是非参考にしてみて下さい。

雪に備えた屋根形状

長野でも北部を中心に冬は雪の日が多くなります。そうした地域では、雪に備えた屋根形状も考えていきましょう。方法としては2つあり、1つは屋根に大きな勾配をつける落雪屋根で、もう1つは屋根の平らな無落雪屋根です。無落雪屋根は、屋根に積もった雪を水などで解かすことで、落雪屋根のように屋根に積もった雪が滑り落ちる危険性や雪下ろし作業の負担がない屋根になります。もちろん無落雪屋根は実用的で魅力的な点が多いかもしれませんが、こちらの住まいのように雪が降る地域ならではのユニークとも言える屋根形状で、魅力的な住まいの外観だけでなく、急勾配の屋根形状がもたらす独特の室内空間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

長野の自然と家をつなぐエクステリア

外の自然が魅力的だからと言って、家と自然が直接隣り合うようなかたちではなく、住まいのエクステリアもきちんと計画して、家の中から庭を介して自然へと緩やかにつながるようなかたちをつくっていきましょう。そうすることで、自然を安心して楽しめるくつろぎの空間も広がりますし、外でのアクティビティの幅も広がるはずです。

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